財産分与により不動産の名義変更をするには「財産分与を原因とする所有権移転登記」をします。

この登記原因として登記簿に記載されるのは「平成○年○月○日 財産分与」ですが、この日付は財産分与の協議が成立した日となります。

ただし、協議離婚による場合で、離婚届提出前に財産分与の協議が成立していたときには、離婚届を提出した日が財産分与の日付となります。

つまり、離婚届の提出より前の日付を登記原因として、財産分与の登記をすることはできないのです。

離婚後に登記手続をするのが難しい場合

ここで問題なのは、離婚届を出してしまった後では、離婚の相手方から、財産分与による登記手続に協力してもらうのが難しいと予想される場合です。

早く離婚を成立させたいがために、離婚届提出前にはなんでも協力すると言っていたのに、いざ離婚が成立すると態度が一変することもあるかもしれません。

そうでなくても、財産分与の登記をするために、離婚が成立した後になってから相手方と連絡を取り合うのは避けたいとの考える方もいらっしゃるでしょう。

このような場合には、離婚届を提出する前に司法書士へご相談ください。

離婚届の提出前に、財産分与登記の必要書類を準備し、登記委任状への署名押印を済ませてから、司法書士がすべての書類等をお預かりします。

その後、離婚届を提出してからすみやかに司法書士が登記申請をおこなえば、確実に財産分与による不動産の名義変更登記がおこなえます。

離婚にともない、不動産の財産分与のほか、慰謝料や養育費など金銭の支払いについての取り決めをする場合には、離婚給付契約についての公正証書を作成することも検討します。

離婚前に夫婦間で名義変更するには

ここまで書いてきたとおり、離婚成立前(離婚届の提出前)に、財産分与による不動産の名義変更登記をすることはできません。

もしも、どうしても離婚前に名義変更登記をしようとするならば、贈与による所有権移転登記をおこなうことになります(夫婦間の不動産贈与についてはこちら)

この場合、贈与税がかかるのが原則ですが、婚姻期間が20年以上の夫婦の間で、居住用不動産などの贈与をおこなう場合には、基礎控除110万円のほかに最高2,000万円まで控除(配偶者控除)できるという特例があります。

この特例が利用できて、配偶者控除の範囲内の贈与なのであれば、離婚前に名義変更を済ませておくこともできます。なお、財産分与によるのであれば、贈与税がかかることは通常ありません(くわしくは、財産分与と税金をご覧ください)。

ただし、上記のとおり事前の段取りを確実におこなっておけば、離婚成立後の財産分与によるのでも、問題無く不動産の名義変更は可能だといえます。

離婚にともなって不動産の名義変更登記をする際には、不動産登記の専門家である司法書士へ事前に相談するのがよいでしょう。

千葉県松戸市の高島司法書士事務所でもご相談を承っておりますので、まずはお気軽にお問い合わせください。

離婚時の財産分与による不動産登記(名義変更)