相続放棄のよくある質問のページに「相続放棄しても死亡退職金は受け取れる?」を追加しました。結論からいえば、死亡退職金は受給権者である遺族の固有の権利であるとして、相続財産に含まれないと判断されることが多いでしょう。

とくに、退職金支給規定などによって、受給権者の範囲および順位について、民法による相続人の順位決定の原則と著しく異なった定め方がされている場合には、遺族の生活保障として受給権者を定めたものと考えられます。そのため、支給される死亡退職金は、受給権者である遺族固有の権利であり、相続財産に属さないと判断されます(最判昭和58年10月14日)。

また、公務員については、法令(国家公務員退職手当法など)により、受給権者の範囲および順位が定められており、死亡退職金の相続財産性が否定されます。よって、相続放棄した場合であっても、死亡退職金を受け取ることができます。

未支給年金、遺族年金、生命保険は相続財産に含まれる?

相続放棄をする場合には、被相続人に関係するものは一切を手放さなければならないと誤解されている方も多いです。

しかし、上記のとおり、死亡退職金が相続財産ではなく受給権者である遺族固有の権利であると判断されれば、相続放棄をしてもその死亡退職金を受給できるのは当然です。また、未支給年金、遺族年金については相続放棄したときであっても受給できますし、生命保険についても受け取れる場合が多いです。

結局は、それが相続財産であるのか、または、遺族がその固有の権利として受け取るものであるかによって結論が変わってきます。相続放棄のよくある質問でも、様々な問題について解説していますので参考にしてください。

ただし、相続財産に含まれるものを受け取り、自分のために使ってしまった場合、「相続財産の処分」に当たるとして、その後は相続放棄をできなくなる恐れもあります。自己判断で行動をしてしまう前に、専門家に相談するのがよいでしょう。相続放棄のご相談は、経験豊富な専門家である高島司法書士事務所へぜひご連絡ください。