平成18年5月に会社法が施行される以前、株式会社は1000万円、有限会社は300万円と最低資本金が定められていました。

しかし、平成15年2月に改正された新事業創出促進法(平成17年4月13日、中小企業の新たな事業活動の促進に関する法律に統合され廃止)により、資本金1円でも株式会社または有限会社を設立することが可能となる「最低資本金規制特例制度」が創設されました。

当時は「1円会社」が設立可能になったとして大いに話題になり、実際にも、この特例を使って株式会社、有限会社が多く設立されました。

そして、この特例により設立された会社を、確認株式会社(または、確認有限会社)といいますが、この確認会社においては定款に次のような「解散の事由」を定めるものとされていました。

「解散の事由」
当会社は、資本の額を1000万円以上とする変更の登記若しくは有限会社,合名会社若しくは合資会社に組織変更した場合にすべき登記をしないで設立の日から5年を経過したとき又は中小企業の新たな事業活動の促進に関する法律の確認を取り消されたときに解散する。

つまり、設立から5年以内に1000万円(確認有限会社は300万円)に増資しないと、会社が解散するものとされていたのです。

ところが、会社法の施行により、新たに株式会社を設立する際には、最低資本金の額についての制限が撤廃されました。特例としてでなく資本金1円の株式会社も設立可能となったわけです。

これにより、最低資本金規制特例制度は意味を失い廃止されたのですが、確認会社として設立された会社の定款に記載されている「解散の事由」も自動的に廃止されたとみなされるわけではありません。

したがって、資本金の額を1000万円以上としていない株式会社については、解散の事由を廃止しその旨の登記をしていなければ、会社設立から5年で解散してしまうことになります。

現在、会社法施行からすでに5年以上が経過していますから、全ての確認会社について「解散の事由」に定められた増資もしくは組織変更をするか、または、解散の事由を廃止していなければならないことになります。

もし、上記の手続をしていない確認会社については、解散の事由を廃止するとともに「会社の継続」をする必要があると考えられます。くわしい手続については司法書士にご相談ください。