離婚調停(夫婦関係調整調停)の申立

離婚をする際、夫婦間での話し合いがまとまらないときは、家庭裁判所に離婚調停の申立をすることになります。

離婚調停が不成立だった場合、離婚訴訟を起こし裁判により決着を付けることになりますが、最初から裁判によることはできず、まずは離婚調停の申立をしなければなりません。

また、離婚には合意していても、子供の親権や、養育費、慰謝料など、離婚に関して付随する問題についての合意ができないときも調停により解決を図ることができます。

1.離婚調停は自分でできるのか

離婚調停は弁護士に依頼せず自分の力でおこなうこともできます。たとえ、弁護士を代理人とした場合でも、調停へは本人も出席しなければならないのが原則です。

そこで、司法書士に調停申立書や、その他の裁判所提出書類の作成を依頼することにより、ご自分で手続きを進める方法もあります。

司法書士は離婚調停において依頼者の代理人となることはできませんから、実際の調停手続はご自身で進めていただくこととなります。

その代わり、司法書士費用は「裁判所提出書類」の作成分だけですから、弁護士に離婚調停の代理を依頼するのに比べて費用が安く済むことが多いはずです(離婚調停代理の弁護士報酬は、着手金が20万円から30万円、報奨金が20万円から50万円が相場のようです)。

離婚調停では、相手方(または、その代理人弁護士)と、申立人ご自身が直接交渉するわけではなく、調停委員を通じての間接的な交渉となります。さらに、司法書士に依頼すれば、書類作成だけでなく、調停の際に必要なアドバイスを受けることもできます。

よって、できることは自分で頑張ろうとの意思があるならば、弁護士に依頼しなくても離婚調停が可能な場合が多いといえるでしょう。

2.離婚調停の実際

平成24年の司法統計によれば、離婚調停の申立件数約48,771件のうち、調停成立により離婚に至ったのは、約5割の24,089件(調停離婚23,777件、協議離婚届出312件)です。

ただし、調停を取り下げた上で協議離婚が成立しているものもありますし、実際にはもっと多くが離婚に至っていると考えられます。

また、婚姻関係事件の審理期間は、調停が成立したものでは3ヶ月以内が約37%、6ヶ月以内が約75%、調停の実施期日回数では3回以内が約6割、5回以内が約9割です。

なお、離婚の総数からみると、全体の9割程度が協議離婚です。調停離婚は1割、裁判離婚はさらにその1割(全体の1%)程度となっています。

3.離婚調停の申立

離婚調停をするには、家庭裁判所へ「夫婦関係調整調停(離婚)」の申立をします。

夫婦関係調整調停には「離婚」の他に「円満」もあります。「離婚」が離婚やそれに伴う財産分与、慰謝料、親権者の指定、年金分割の割合などについて話し合う調停手続なのに対し、「円満」は夫婦の関係を元の円満な関係に戻すために話し合う調停手続です。離婚するべきか迷っている場合に、「夫婦関係調整調停(円満)」の手続を利用することもできます。

3-1.申立権者(申立てできる人)

離婚調停の申立ができるのは、夫婦のどちらかに限られます。親や親族が離婚調停の申立をすることはできません。

3-2.申立する裁判所

相手方(夫、妻)の住所地の家庭裁判所、または当事者が合意で定める家庭裁判所

3-3.申立に必要な書類

・夫婦関係調停調停申立書(離婚)

・夫婦の戸籍謄本(戸籍記載事項全部証明書)

裁判所によっては、申立書以外にも裁判所指定の様式による書類の提出を求めている場合もあります。たとえば、東京家庭裁判所では、「事情説明書」、「子についての事情説明書」(未成年の子がいる場合)、「連絡先等の届出書」、「進行に関する照会回答書」が必要です。

また、年金分割を請求する場合には、年金分割のための情報通知書も提出します。

3-4.申立費用

・収入印紙 1,200円分

・書類郵送用の郵便切手 1000円分程度(裁判所により異なります)

このページの先頭へ