抵当権(根抵当権)の抹消登記

住宅ローンや、その他の金銭借入れの際に設定した抵当権(根抵当権)を抹消するための登記です。銀行や保証会社などから交付される書類には期限があります。抵当権抹消登記はお早めに司法書士にご依頼ください。

抵当権(根抵当権)の抹消登記 目次
1.抵当権抹消登記とは
2.ご依頼方法・必要書類
3.登記費用(司法書士報酬)
4.抵当権抹消登記についてよくある質問
  4-1.抵当権抹消登記は自分でできる?
  4-2.抵当権抹消登記をしないデメリットは?
  4-3.抵当権抹消登記の期限は?
5.不動産登記の管轄法務局(登記所)

1.抵当権抹消登記とは

住宅ローンの借入れをする際には、借入先の金融機関や保証会社などにより、不動産(土地・建物、マンション)に抵当権が設定されます。

そして、住宅ローンを完済すると、借入先の金融機関などから抵当権抹消登記の必要書類一式が交付されます。これに加えて、登記申請書などを作成したうえで、法務局(登記所)で抵当権抹消登記を行います。

住宅ローン以外にも、銀行などの金融機関から融資を受ける際に、土地・建物などに抵当権(根抵当権)が設定されることがあります。この抵当権(根抵当権)も、返済が完了したときに抹消されることになりますが、手続は住宅ローンの場合と同様です。

2.抵当権抹消登記の手続き、必要書類

2-1.当事務所へのご依頼方法

当事務所へ抵当権抹消登記をご依頼の際には、金融機関(または、保証会社)から交付された書類一式と、印鑑(認め印)をお持ちください。

通常は、その場ですぐに委任状を作成し署名押印をいただきますから、事務所にお越しいただくのは一度のみです。その後の手続きは全て司法書士が代理人としておこなうので、登記完了後の書類を書留郵便でお受け取りいただくだけです。

登記費用は、その場でお支払いいただいても、後日のお振り込みでも結構ですが、登記手続をするのはご入金後とさせていただきます。

2-2.抵当権抹消の必要書類

抵当権抹消登記の必要書類のうち、主なものは次のとおりです。他にも書類が必要なこともありますが、必要なものは全て金融機関などから渡される書類に含まれているはずです。

1.抵当権の登記済証(抵当権設定契約書)、または登記識別情報通知書
2.登記原因証明情報(抵当権解除証書、抵当権放棄証書など)
3.資格証明書(代表者事項証明書)
4.代理権限証書(委任状)

なお、抵当権を設定した後に住所を移転している場合は、抵当権抹消登記をする前に住所変更(所有権登記名義人住所変更)の登記をしなければなりません。このときは、移転前後の住所が記載されている住民票、戸籍附票などが必要になります。結婚などで氏名(苗字)が変わっている場合も、同様に変更登記が必要です。

3.抵当権抹消登記の費用(司法書士報酬)

司法書士報酬  12,960円(消費税8%込み)

上記は、土地・建物が各1つ(または、マンション1部屋)の抵当権抹消登記についての費用です。抵当権が設定されている不動産の個数が多い場合などは費用が異なる事があります。その際は、ご依頼いただく前に見積もりをいたします。

実費として、登録免許税と登記事項証明書(登記簿謄本)取得費用がかかります。登録免許税は不動産1つあたり1,000円、登記事項証明書は1通480円(オンライン申請)、また、登記申請前の確認用として取得する登記情報は1通337円(インターネット登記情報)です。

4.抵当権抹消登記についてよくある質問

 4-1.抵当権抹消登記は司法書士に依頼すべきか?

抵当権抹消登記は、司法書士に依頼せずご自分で行うことも可能ですが、はじめての方にとって不動産登記の手続きは分かりづらいものですし、最低2回は平日の昼間に法務局に行かねばなりません(郵送による登記申請も可能ですが、はじめての方には困難だと思われます)。

けれども、司法書士に抵当権抹消登記の申請代理を依頼すれば、一度だけ司法書士の事務所までお越しいただくだけで、後は全ての手続きをお任せいただけます。登記完了後の書類はご自宅へ書留郵便でお送りできますし、もちろん、法務局に行く必要もありません。

したがって、司法書士に払う手数料(司法書士報酬)と、ご自身で手続きする際にかかる時間や手間を考慮し、司法書士に抵当権抹消手続を依頼するか検討することになるでしょう。つまり、平日の昼間に何度でも法務局へ出向くことができるのならば、ご自分での登記に挑戦してみるのも良いかも知れません。

ただし、抵当権者(借入先の金融機関や保証会社)について合併や組織変更などがあったときには、抵当権抹消登記をする前に抵当権移転登記が必要になることもあります。このような場合、ご自分で登記手続をするのは困難だと思われます。相手方(抵当権者)の都合により、余分な登記が必要になるのは納得がいかないところだとは思いますが、どうしようもありません。

たとえば、旧住宅金融公庫からの借入れで、抵当権移転登記がされていない場合、抵当権抹消登記の前に、住宅金融公庫から独立行政法人住宅金融支援機構への抵当権移転登記が必要です。

 4-2.抵当権抹消登記をしないことのデメリットは?

被担保債権の全部につき弁済があった場合には、抵当権は消滅します(これを抵当権の付従性といいます)。つまり、住宅ローンを完済すれば、抵当権抹消登記をするかどうかに関係なく、抵当権は自動的に消滅するのです。

しかし、実体上は抵当権が消滅しているとしても、抵当権抹消登記をしなければ登記簿謄本(登記事項証明書)にある「抵当権設定」の記載は消えません。したがって、第三者から見れば不動産にはいつまで経っても抵当権が付いているままです。

このような状態では、住宅の建て替えにともない新たに融資を受けたり、売却(売買)したりすることはできません。後になって必要に迫られて抵当権抹消登記をしようと思っても、住宅ローンの完済から時間が経ってしまっていると必要な書類が手に入らず、多大な費用と手間がかかる恐れもあります。

よって、住宅ローンを完済したならば、必ずすみやかに抵当権抹消登記をしておくべきだといえます。

 4-3.抵当権抹消登記の期限は?

上記4-2の回答にもあるとおり、住宅ローンを完済すれば、抵当権抹消登記をするかどうかに関係なく抵当権は消滅します。抵当権抹消登記をするのは、抵当権が消滅した事実を登記簿謄本(登記事項証明書)に記載してもらうためです。

したがって、抵当権抹消登記をするのは義務ではありませんから、いつまでに抵当権抹消登記をしなければならないとの期限はありません。

ただし、金融機関等から交付される抵当権抹消書類には有効期限があります。具体的には代表者の資格証明書(代表者事項証明書)の有効期限は発行後3ヶ月以内です。この3ヶ月間は「代表者事項証明書の発行日」からなので、金融機関から書類を受け取った時点で相当期間が経過していることもありますから注意が必要です。

それでも、たとえ3ヶ月間を経過してしまっても、法務局へ行けば新たに代表者事項証明書を取得することができますから抵当権抹消登記は可能です。しかし、登記をしないでいる間に抵当権者(金融機関等)の代表者が代わってしまったら、すでに受け取っている委任状の代表者名義と異なる事になってしまいます。また、金融機関等が合併したり、消滅してしまうこともあり得ます。

そうなれば、ご自身で抵当権抹消登記手続を行うことは著しく困難になりますし、司法書士に頼んだとしても通常よりも高額な費用がかかることにもなりかねません。よって、抵当権抹消登記に期限はありませんが、住宅ローンを完済後すみやかに行うべきだといえます。

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