債務整理手続きの概要

法律専門家(司法書士、弁護士)に依頼して債務整理をする場合、選択肢となるのは任意整理、個人民事再生、自己破産のいずれかです。

どの債務整理方法によるべきかは、司法書士が詳しくお話を伺ったうえで判断することになりますが、このページでは、任意整理、個人民事再生、自己破産手続きの概要について解説します。

債務整理手続きの概要(目次)

  1. 任意整理
  2. 民事再生(個人債務者再生手続)
  3. 自己破産
  4. 消滅時効の援用

1.任意整理

 1-1.任意整理とは

任意整理は、当初の予定どおりの返済が困難になった場合に、債権者と交渉することで新たな返済計画についての和解契約をするための手続きです。任意整理では裁判所などの公的機関を利用することは無く、司法書士が債権者と直接交渉し和解契約を締結します。

債権者とのやりとりは全て司法書士がおこなうので、ご依頼者本人へ電話や郵便物が行くことは一切ありません。さらに、手続きを司法書士に依頼した時点で支払いをいったん停止しますから、返済に追われる日々からすぐに解放されます。

 1-2.任意整理の効果

任意整理では、借金の元本が減額されることは原則としてありません。任意整理によりおこなえるのは、月々の支払額を減額することです。けれども、今後の利息(将来利息)については免除を受けられるのが通常なので、支払総額が減り返済が楽になることが期待できます。

また、消費者金融やクレジットカードのキャッシングで、法定金利(10万円以上100万円未満の借入なら年18%)を超えての借り入れをしていたことがある場合には、取引当初にさかのぼって法定金利での再計算を行います。これにより、借金の元本が大幅に減ったり、ときには払い過ぎ(過払い)になっていることもあります。過払い金が発生してていれば、その返還請求をします。

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2.民事再生(個人債務者再生)

 2-1.個人民事再生とは

個人民事再生によれば、借金の元本を最大で80%も減額できる可能性があります。

借金の元本が500万円の場合の、個人民事再生による最低弁済額は100万円です。100万円を3年間で支払うとの再生計画が裁判所に認可され、それを実際に支払えば、残りの400万円については支払いを免除されるのです。

個人民事再生を利用できるのは、継続的または反復して収入を得る見込みがあり、かつ、住宅ローン以外の債務が5,000万円を超えない方です。その他にも要件があり、誰でも利用できるわけではありませんが、もし使えるのであれば絶大な効果を発揮する債務整理手続きだといえます。

 2-2.住宅ローンと個人民事再生

住宅ローン支払中のマイホーム(不動産)を所有している場合、個人民事再生によれば、不動産を手放すこと無く債務整理することも可能です。

ただし、住宅ローンについては個人民事再生によっても減額されることはありません。ローンの元本と利息を含めた全ての支払いをする必要があります。

それでも、住宅ローン以外の借金については最大で80%もの減額が可能なのですから、トータルでの支払いは大幅に楽になる可能性が高いといえるでしょう。

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3.自己破産

 3-1.自己破産とは

自己破産は借金をリセットして新たな生活をスタートするための手続きです。自己破産をして免責を受けることができれば、借金の支払い義務が全て免除されます。

知人や勤務先に自己破産したことを知られることは通常ありませんし、破産申立後もそれまでと変わらない日常生活を送ることができます。

借金が増大して支払いが不能なときは、いち早く生活再建を果たすためにも、自己破産の利用をぜひ検討すべきです。

 3-2.自己破産のデメリット

自己破産をすることによるデメリットは、一般に思われているよりも遙かに少ないのが実際です。

まず、不動産(土地、家、マンション)を所有している場合には手放さなければなりません。また、ローン支払中の自動車を持っている場合も同様です。

けれども、ローンの支払中で無く、初年度登録から5年が経過している自動車の場合には手放さずに済むのが通常です。他にも、特別に高価なものを持っているような場合を除いては、ご自宅にある家電製品やパソコンなどもそのまま維持できます。

また、一部の職業では、法律により「破産者で復権を得ない」ことが資格制限となっていることがあります。ただし、免責が確定することで復権しますから、資格制限を受けるのは申立から免責確定までのせいぜい半年程度です(破産同時廃止手続きの場合)。

この他、自己破産をして免責許可を受けてから7年位の間は、新たな借入やローンを組むことができませんが、しばらくの間は借入ができないのは他の債務整理手続きであっても同じです。

上記以外には、自己破産することで問題になることはほとんど無いといっていいでしょう。

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4.消滅時効の援用

消費者金融、クレジットカードなど貸金業者からの借金は、最終取引(最後の返済、または借入)から5年間が経過すると消滅時効が成立します。消滅時効が成立するとは、つまり、返済する義務が無くなるということです。

この場合、相手方に時効を援用するとの意思表示をするだけで、債務(借金)が消滅します。時効援用の意思表示に決まった方法はありませんが、認定司法書士を代理人として内容証明郵便によるのが確実です。

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