遺言書検認の必要書類

自筆証書遺言など、公正証書以外による遺言書は、家庭裁判所での検認手続を受けなければなりません。土地などの相続登記をする際には、裁判所の検認済証明書が付いた遺言書が必要です。

司法書士に遺言書検認申立の手続をご依頼くだされば、家庭裁判所に提出する遺言書検認申立書の作成の他、申立添付書類としての戸籍謄本、住民票などの取得も全ておまかせいただけます。

したがって、ご依頼者には、司法書士が作成した書類に署名押印していただくだけなのが通常であり、とくに必要書類の詳細を知る必要はないといえますが、ご参考のために解説します。

なお、ここで解説しているのは、千葉家庭裁判所松戸支部に遺言書検認の申立てをする場合です。他の家庭裁判所では必要書類や切手が異なる場合があるので申立をする前にご確認ください。

1. 遺言書検認で、全てに共通する必要書類等

  1. 遺言書検認申立書
  2. 遺言者の出生時から死亡時までのすべての戸籍謄本(除籍謄本、改製原戸籍)
  3. 申立人、および相続人全員の戸籍謄本
  4. 遺言者の子(または、その代襲者)で亡くなっている方がいる場合、その子(または、その代襲者)の出生時から死亡時までのすべての戸籍謄本(除籍謄本、改製原戸籍)
  5. 遺言者の住民票の除票
  6. 申立人および相続人全員の住民票
  7. 収入印紙 800円分
  8. 郵便切手 80円×相続人の数×2枚

遺言書検認の申立後、家庭裁判所から相続人の全員に対して、検認期日(検認を行う日)の通知をします。そこで、相続人の全員を確定させるために、遺言者の出生時から死亡時までの全ての戸籍謄本等を提出します。

代襲相続が発生している場合には、4に記載のとおり、さらに多くの戸籍謄本等が必要となります。なお、代襲相続とは本来ならば相続人になるはずであった子(または兄弟姉妹)が、相続の開始(被相続人の死亡)前に死亡しているときに、その子(または、相続人になるはずであった兄弟姉妹の子)が代わって相続することをいいます。

2.遺言者の直系尊属(父母・祖父母等)が相続人である場合

遺言者に子がいない場合、または、子がいても先に死亡しており代襲相続員もいない場合、生存している直系尊属がいれば、その方が相続人となります(第二順位相続人)。この場合、次に示す戸籍謄本等が必要となります。

  • 遺言者の直系尊属で亡くなっている方がいる場合、その直系尊属の死亡の記載のある戸籍謄本(除籍謄本、改製原戸籍)

ただし、直系尊属の死亡の記載のある戸籍謄本等は、相続人と同じ代、および下の代の直系尊属のものに限ります。たとえば、相続人が遺言者の祖母の場合、父母と祖父の死亡の記載のある戸籍謄本等が必要だということです。

遺言者の父母が生存していれば、祖母は相続人になりません。また、祖父が生存していれば、祖母と共に相続人となります。そして、祖母が相続人であれば、曾祖父母が相続人になる可能性はありませんから、死亡していることの証明も不要なわけです。

3.遺言者の子、直系尊属が相続人でない場合

これに当てはまるのは、遺言者の兄弟姉妹(または、その代襲相続人)が相続人となる場合、遺言者の配偶者のみが相続人である場合、または、相続人が不存在の場合です。このときは、次に示す戸籍謄本等が必要となります。

  • 遺言者の父母の出生時から死亡時までのすべての戸籍謄本(除籍謄本、改製原戸籍)
  • 遺言者の直系尊属の死亡の記載のある戸籍謄本(除籍謄本、改製原戸籍)
  • 遺言者の兄弟姉妹に亡くなっている方がいる場合、その兄弟姉妹の出生時から死亡時までのすべての戸籍謄本(除籍謄本、改製原戸籍)
  • 代襲相続人としての甥姪に亡くなっている方がいる場合,その甥または姪の死亡の記載のある戸籍謄本(除籍謄本、改製原戸籍)

ここで証明しているのは、第三順位相続人である、遺言者の兄弟姉妹(または、その代襲相続人)の有無です。第三順位相続人もいない場合、配偶者がいれば唯一の相続人となります。そして、第三順位相続人も配偶者もいなければ相続人不存在となるわけです。

このページの先頭へ